「解決は神から来る」
(2025年 年間聖句にかかわる説教)
出エジプト記14:5~18
2コリント1:8~10
エジプトを脱出したイスラエルの民は、エジプトの軍勢に追い詰められて、後にも先にも進めない窮地に陥いりました。それは神を信じて生き延びられるか、それとも不信仰のうちに死ぬかの究極的な場面でした。しかし、彼らはここまで率いてもらったリーダーのモーセに対して不信仰な言葉を吐きました。
けれども、モーセは彼らに「今日、あなたたちのために行われる主の救いを見なさい。」と語ります。これはモーセの信仰告白とも言える言葉です。モーセがそのような信仰を持てたのは、過去の自分に起こった出来事からの教訓を学んでいたからでした。モーセは神の救いの計画の全貌は見えていませんでした。しかし、主なる神が必ずならず自分たちに勝利をもたらしてくださることを、これまでの経験から教訓を得ていたのです。
同じように、私たちも過去の自分の経験から教訓を学ぶ必要があります。自分の人生を振り返って、主が自分の人生に何をしてくださったかを思い起こしましょう。日ごろ気づきもしないような小さな救いの恵みをも数えていくのです。そうすれば、先は分からないとしても、主は必ず自分を救ってくださることが分かってくるはずです。
自分の願ったとおりに、いつでも自分の計画がうまく運ぶことが神の救いではありません。目で見えるところはどうであろうとも、私たちに命をくださり、生かしてくださる神が、私たちと共にいて導き支えていてくださる救いを信じるのです。
恐れるものなどありません。恐れるべきものは主なる神のみです。主がその場面に導かれたのですから、落ち着いて導かれた場所にとどまって、主の御業を見届けましょう。解決は速やかに主から来るのです。自分に戦う能力がなくても主が戦われるのです。私たちも窮地に陥った時にこそ、共にいてくださる主が約束通り戦ってくださり、救いをもたらせてくださることを信じましょう。
牧師 : 宮本幸男