「迷わない道を行く」
イザヤ60:1~6
マタイによる福音書2:1~12
東方の占星術の学者たちは、星を観察する中で、自分の生きるべき道を熱心に探していた人たちであったことでしょう。彼らは「救い主の誕生を預言した星」が現れたのを見つけると、その星に導かれてユダヤにやって来ました。しかし途中でその星を見失ってしまいます。ある意味それは、彼らが人生の道に迷っていたことを表わしているようにも思えます。人生の道を歩む上で、道案内となって導いてくれる確かなものを、彼らはまだ持っていなかったのです。
私たちも信仰をまだ持っていなかった時には人生に迷いました。また、信仰を持った今でさえ迷ってしまうこともあります。しかし、信仰によって自分の人生の土台がだんだん出来上がってくると、少しずつ安心して迷えるようにもなってきました。それは、自分の行き先を必ず神が導いてくださるとの確信が与えられていったからです。
道に迷った学者たちはエルサレムに行って救い主の所在を尋ねました。そこで与えられた聖書の預言の言葉に導かれて、彼らは救い主イエス・キリストを見つけることができました。そして、キリストを礼拝し、宝をささげて、「別の道を通って」自分たちの国へ帰って行きました。まさに彼らはキリストとの出会うことによって、神の愛によって導かれるという別の生き方を見つけたのです。
私たちも聖書の言葉によって、今も生きておられるキリストと出会うことができます。そして自分が本当に生きるべき道を見つけることができるのです。その時に、神から愛されているとの確信が人生の道案内となっていくことでしょう。このクリスマスから、私たちも新しく確信をいただいて、別の道、迷わない道を通って、自分の遣わされる場所に帰って行きましょう。
牧師 : 宮本幸男