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説教要約2024/5/19「聖霊の賜物」 

「聖霊の賜物」 

エゼキエル37:1~14

使徒言行録2:1~13

 

 キリストが復活した50日後の五旬祭の日に、ついに預言されていた聖霊が、劇的な方法でエルサレムに降臨しました。その時、使徒たちに聖霊の賜物として他の国のことばで話す能力が与えられ、そのことばを聞いた各国からの巡礼者たちは大いに驚きました。

 

 この聖霊降臨によりエルサレムから始まった教会は、しばらくして起こったステファノの処刑によって迫害を受け始めます。大変な苦しみに遭った人々のなかには、「もうすべてが終わりだ」と思えた人も少なからずいたことでしょう。

 しかしそこから世界宣教が始まりました。聖霊のさまざまな賜物が与えられていくなかで、彼らは困難を乗り越えて、イエス・キリストの福音を世界に伝えていくのです。やがて30年後、使徒言行録に記されているステージは、世界の中心のローマにまで至ることになりました。

 

 この使徒言行録の壮大な物語を通して、私たちにもメッセージが語られているようです。それは、日々抱える困難を克服しながら歩む私たちも、キリストの愛に包まれて、必ず人生のゴールに辿り着くことができるというメッセージです。遠い先のことは分からない私たちです。けれども、「誰もキリストの愛からわたしたちを引き離すことはできない」ことを使徒たちの働きから教えられます。

 

 また、キリストの霊である聖霊が与えてくださる力によって、最後の最後には必ず勝利できるという安心を伴う見通しがここにあります。その見通しがやがて揺るがぬ確信となった時、聖霊の賜物は聖霊の実を結ばせるように働きます。それは、愛であり、喜び、平和、忍耐、寛容、親切、善意、謙譲、誠実、柔和、節制です。聖霊は私たち一人ひとりの人生に豊かな恵みを与え続けていくのです。

牧師 : 宮本幸男

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