「祈りの力を知りましょう」
列王記17:1~24
ローマ12:9~13
新年の香櫨園教会の聖句として「希望をもって喜び、苦難を耐え忍び、たゆまず祈りなさい。」(ローマ12:12)との御言葉が選ばれました。この言葉は、「希望をもって喜ぶ」、「苦難を耐え忍ぶ」、「たゆまず祈る」という三つの愛の勧告の言葉からが成り立っています。
ここで「希望」と訳されている言葉は、元々のギリシア語では「エルピス」という言葉です。しかしこれは単なる一般的な希望ではありません。この「エルピス」という希望は、私たちが信じる「復活」の希望のように、「それはまだ実現していないけれども、確実にそれは実現することを私は知っている」という確信に満ちた希望なのです。
その「希望」と「苦難」とは密接な関係にあります。神を信じたらすべての苦難の問題が解決するということはありえません。苦難は辛いことですが、復活の希望を自分の手でつかんでいれば、どんな苦難でも耐えることができることを、聖書は私たちに教えています。
そして、「希望を持って喜ぶ」ことも、「苦難を耐えしのぶ」ことも、「たゆまず祈る」ことによって可能とされていきます。けれども、この「祈り」は、単に私たちがある時間にある場所で祈るということではありません。どんな時にも神につながっていることが「たゆまず祈る」ということです。つまり、神につながることこそが、「希望をもって喜び、苦難を耐え忍ぶ」力となっていくのです。
この祈りの力を信じましょう。無理して頑張って自分でやろうとしても無理なのです。「たゆまず祈る」という言葉に示されているように、聖霊の力にすべてをおまかせし、あきらめずに神とつながり続けることが、この1年間の私たちの生活に求められています。
牧師 : 宮本幸男