「神様が共にいてくださる」
イザヤ7:10~14
マタイ1:18~25
ヨセフは、いいなづけのマリアが結婚前に妊娠している現実に苦しみ悩みました。ユダヤの律法に従って表ざたにし、マリアを「石打ちの刑で処刑するか」、あるいは、「ひそかに離縁して赦してやるか」の二つの道がヨセフの前にありました。「正義」か、それとも「赦し」かという二つの道の間でヨセフの心は揺れ動き、結局は事を荒立てないように離縁して赦してやろうと決心しました。
けれども、マリアを愛するがゆえ、その決心を実行することにもヨセフは苦しみ悩んだことだと思います。そのギリギリの現実の中で天使がヨセフの夢に現れます。そして、ヨセフは天使の言葉によって、マリアが聖霊によって妊娠した真実と、神が夫婦と共にいてくださることを知りました。その後のヨセフは、神にすべてをゆだね、安心をいただくことができたことでしょう。
同じように、私たちの人生にも辛い苦しみや悩みが起こります。しかし、そのようなギリギリの現実の中でこそ、心の中に救い主が生まれてくださり、共に味方となっていてくださる恵みがあります。ヨセフは天使によって神からの語りかけを知りました。私たちには神の言葉である聖書が与えられています。私たちも聖書のみ言葉の中に神の語りかけをいつも見出して、豊かな恵みと慰めをいただいてまいりましょう。
牧師:宮本幸男