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説教要約23/6/25「一つとなって祈り合う」

「一つとなって祈り合う」

歴代史上12:17~19

使徒2:43~47

 

 今から約2千年前、心を一つにして新しい生き方を始めた集団がいました。それは世界で最初の教会であるエルサレム教会の人々でした。そして、彼らの生き方に憧れる人々が、吸い寄せられるように仲間になっていき、教会は次第に大きく成長していったのです。

 

 そこでは当時の教会のリーダーである使徒たちによって、病気や障がいが癒される奇跡が数多く起こされていたようです。それは教会がスタートするこの時に、「使徒たちの教えが信頼できるものである」ことを保証するための、神の業であったことでしょう。

 ですから、時代の違う現代ではそのような奇跡はめったに起こりません。しかし奇跡よりも、もっと大切な何かが、今の教会には与えられているように思います。そのヒントは、最初の教会の人々が、心を一つにして神殿で礼拝し、家に集まって一緒に食事をするなど、神と人を愛し、喜びと真心を持って共に生きていたことの中にあるようにも思えます。

 

 また、彼らがそのように生きることができたのは、聖霊という「一つの霊」が、教会全体に通っていたことと関係があるようです。それにより、一人ひとり違う人間が一つとされ、教会の中で互いに必要な存在として愛し合うことができたのです。そして彼らは、「すべての物を共有する」という素晴らしい交わりをすることができました。

 

 それでは、今の私たちの教会は、「一つの霊」によって、いったいどんな愛の交わりができるのでしょうか。

最近、私たちの教会では、病気や、けがや、身体の衰えなどによって、教会に集まれない方が増えてきました。長期間会えない方もいます。そのような状況の中で、私たちが一つになれること、互いに愛し合えることは、いったい何でしょうか。まさに空間を超えて、互いに祈り合うことではないでしょうか。

 

 私たちも聖霊によって一つとされ、たとえ会えなくても教会の仲間のことを思い、愛を込めて祈り合いましょう。その人の健康や生活が守られるように、魂が守られるように、家族が守られるように祈りましょう。その人の願いを知って、大切にしているすべてのものが守られるようにと祈り合いたいと思います。神は「その祈りを聞きたい」と願っておられることでしょう。

宮本幸男

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