説教要約23/5/28「熱意を持ってあなたに伝えたい」

「熱意を持ってあなたに伝えたい」

創世記11:1~9

使徒言行録2:1~11

 

 「五旬祭」と呼ばれるユダヤの祭りの時、使徒たちは集まって心を一つにして祈っていました。すると約束されていた聖霊が天から降り、彼らの上にとどまって働きました。遠く外国のあちらこちらから、巡礼の旅をしてエルサレムに集まったユダヤ人たちの目の前で、使徒たちは学んだこともない様々な外国語を語り始めたのです。それぞれの国から来たユダヤ人たちは、それを聞いて驚きました。

 

 そのとき使徒たちは、聖霊によって神の偉大なる計画を熱く語る者となっていました。それは使徒たちのもとにやって来た聖霊が「熱く語る」特徴を持っていたからです。その存在が彼らに熱く語らせる力を与えました。

 

 しかしこの出来事は、聖霊が一方的に使徒たちの口を借りて語らせたということではありません。まず使徒たちに喜びと感動が与えられ、神の偉大な計画を目の前のユダヤ人たちに「伝えたい」という熱い思いが彼らの心に芽生えたのです。だからこそ、彼らは助け主なる聖霊から力を受けて、それぞれのユダヤ人たちに分かるように熱く語ることができました。

 

 私たちも喜びと感動を聖書の言葉によって与えられました。それを誰かに伝えたいと思わされることがあります。しかし、聖書というものは読んで理解することはもちろんのこと、人に説明して伝えることがとても難しい書物です。

 それでも私たちの心の中に与えられる喜びや感動は、熱意によって難しい聖書の言葉を伝えることができます。なぜならば、私たちの熱い生き様を周りの人々が見て、理屈なしで聖書に書かれた神の言葉は伝わっていくからです。聖霊から与えられる熱意は、不可能と思えるようなことをも可能としていきます。

 

 そのようにして2千年前のペンテコステの日、聖霊による喜びと感動、熱意と祈りがあるところに神が働きました。そして同じ奇跡的な出来事が、形を変えて今も起こり続けています。そのすべては心から聖霊を呼び求め、自らの中に聖霊を受けることから始まります。

宮本幸男

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