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説教要約22/7/17「自由に生きていますか」

「自由に生きていますか」

エレミヤ23:23~32

ガラテヤ5:2~11

 

 今回の元総理大臣の銃撃事件によって、「宗教は怖い」というイメージが人々の心の中に広がっています。宗教はカルト化し、先鋭化していくと、確かに恐ろしい事件を生み出していく可能性を持っています。しかし、ある種の強力なエネルギーを持っているのが宗教です。

 

キリスト教は聖書のことばによって、その人がそれまで持っていた価値観を大逆転させてしまいます。そして、たとえ絶望の中にある人でも見事に救ってしまいまうのです。ですから、その恐ろしさから逃げるだけでは、人生の問題を解決することはできません。むしろ宗教を正しく知り、正しく恐れることが必要です。それが本当の自由な生き方につながっていきます。

 

 2000年前にパウロ自身が創設したガラテヤの諸教会の人々は、パウロから「人は信じるだけで、恵みによって救われる」という正しい信仰を教えられ、正しい信仰生活をスタートすることができました。しかし、パウロがガラテヤを離れている間に、ユダヤの律法主義者と言われる人たちが、それに付け加えて、「何かをしなければ救われない」というような間違った教えを持ち込んできたのです。パウロはそれを知り、危機を感じてガラテヤの諸教会に手紙を送りました。

 

 その中でパウロは、律法主義がなぜ良くないかを3つの例を挙げて説明します。その一つ目は、神からのせっかくの恵みを破壊するということ。二つ目は、人に必要もない重荷を負わせようとすること。そして3つ目に本当の愛の行為を生み出すことができないということです。人間はどうしても律法主義に傾いていきます。人間の中にある、「本当に信じるだけで救われるんだろうか。」という疑いがそうさせるのです。それは神の親心を信じ切れない人間が持っている自己中心的な思いです。

 

 そして律法主義の反対にあるのが待ち望む生き方です。私たちは今、新型コロナウイルス第7波が来たということで、再び制限された環境の中に逆戻りをさせられています。しかし私たちはこの時に、「神は無駄なことを一切されない。きっとこの後に、何か良いものが出てくる」と、待ち望む生き方をすることが大切です。神は私たち一人ひとりを大切に思っておられる方です。神を信じ待ち望むところに、神の力は必ず働きます。

宮本幸男

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