「闇を切り開く霊の力」
アモス書7:10~15
使徒言行録13:1~12
パウロの第1回の伝道旅行が始まったのは、小アジアにあったアンティオキア教会においてです。この時アンティオキア教会は質的にも量的にも成長していました。そして教会の5人のリーダーたちは、このまま自分たちの教会のことだけを考えていたら、神様に喜ばれないだろうと自覚し、教会の皆で真剣に神様のみこころを祈り求めました。
そこに聖霊が働き、バルナバとパウロの二人を伝道に送るように告げたのです。まさにこの聖霊が祈りに応えて伝道旅行を始めさせたのでした。彼らはあらゆる困難を聖霊の力で克服し、悪霊に支配されていた世界を切り開いていきました。この伝道旅行は、世界中にキリスト教が広がり、教会が建てられていくことにつながっていきます。
このことは、教会というものは、ある時突然に次の段階に進まなければならない時が来るということえを教えてくれます。また、それは個人のレベルにも当てはまります。私たちは何事にも慣れてくるとマンネリ化して、自分の狭い世界の目的の中だけで考え、行動してしまうことがあります。しかし私たちが成長していけば、自分たちの祝福だけでなく、他の人々の祝福を示される時が来ます。それを具体的に導いてくれるのは聖霊です。
その時に私たちが何をするにも聖霊の働きが必要になります。言葉をくださり、力をくださり、道を示してくださるのも聖霊です。「だったら聖霊がそのまま全部やってくれたら楽なのになぁ」と、私たちは思ってしまいます。
しかし、もちろん聖霊が主役ですが、人間の側で準備し、努力や祈りを積み上げていくところに聖霊は働きます。聖霊におまかせするのは、人間の責任をすべて果たした後なのです。
宮本幸男