「すべてを越えさせる聖霊」
ヨシュア記1:1~9
使徒言行録2:1~11
人は神の霊である聖霊に満たされると、神が共にいてくださる確信を持って、平安のうちに自分の人生を生きて行くことができるようになります。たとえ絶望的な状況の中にあったとしても、救われる確信を持って生きていけます。また聖霊は「神の親心」です。神は私たち一人ひとりの必要を全部知っているのです。試練の中で出口が見えない心細い時にも、神は子どもである私たちが知らない間に脱出の道を準備してくださっていています。そして聖霊は私たちをそこに導き、安らぎや希望を取り戻すのを助けてくれます。その働きは、やがて誰にでも訪れる人生最大の問題である死さえも怖くなくならせます。そのように、聖霊は私たちの前に立ちはだかるすべての壁を乗り越えさせることができるのです。
そして聖霊降臨日(ペンテコステ)は教会の誕生日です。イエスがいなくなったことによる恐れを持っていた弟子たちも、聖霊に満たされることによって、しっかりと神の御手に捕らえられました。そして言葉の壁を越えていく聖霊の働きによって、当時の世界の各地から来た大勢の人たちに、彼らの国の言葉でイエス・キリストの福音を聞かせる奇跡を行うことになります。その直後、ペトロの説教によって3000人の人々がキリストを信じて洗礼を受け、教会は出発して世界に広がっていきました。
聖霊によって私たちが喜びに満たされることが神の願いです。しかし自分の力で頑張ろうとする力が、自分から聖霊を追い出そうと働きます。だからこそ私たちは自分の力で頑張ることをやめて、聖霊にすべてを明け渡すしかありません。もう駄目だという絶望を神にお任せするときに、聖霊は私たちにすべての限界を超えさせるよう働き、私たちに喜びが満ち溢れることを実現させるのです。
宮本幸男