イザヤ45:1~7
ヨハネ福音書17:1~13
「どうぞ、守られますように」
聖書には「永遠の命」という言葉がたびたび出てきます。ある人は、「永遠の命」を、永久に生きることだと理解するかも知れません。またある人は、死んだ後、天国で神と共に生きることだと考えておられることでしょう。しかしイエスは、私たちが神とキリストに愛され、私たちも神とキリストを愛し、また人と人とが互いに愛し合うときに、まさにこの地上で永遠の命を感じて生きていけることを教えられました。
そのような愛の教えを説いたイエス・キリストは、ユダヤの指導者から恨まれ、十字架につけられ、死んで墓に葬られました。しかし3日目に復活し、40日間人々に現れた後、元々おられた天に帰っていかれました。昇天されるときイエスは、ご自身を救い主と信じることよって起こる迫害から、弟子たちが守られるように祈られました。それは彼らが苦難の中においてでも、信仰による喜び、希望、愛による癒しを得て、この世界に生きながらも永遠の命を感じて生きられるよう願ったからです。
そして天に帰られた今、現代に生きる私たちのことも祈っておられます。私たちは信教の自由が認められ、迫害こそありませんが、この地をやっとのことで生きています。病気があり、争いがあり、死があり、別れがあります。弱い自分を抱えながらこの地を生きるのは本当に大変です。いろんな歓迎しない出来事に遭遇し、悲しみに包まれることがしばしばあります。そのような苦難によって、生きる希望を失わないように、この地上でも安らかな永遠の命を感じて生きられるように、イエスは私たちのことを祈ってくださっています。
イエスを信じる者はその祈りによって守られています。またこのイエスの祈りの守りを信じる者は、力を得ることができます。それは信じるところに働く神の力が確かにあるからです。さらにイエスの祈りを信じる者は、他の誰かのことを「あの人を守ってください」と心から神に祈ることができます。その祈りは私たちに永遠の命を生きていることを感じさせ、人々が互いに愛し合う理想の平和な世界を実現させていくのです。
宮本幸男