10/18日曜日の夕方、尼崎で朗読劇のイベントがあり観劇に出かけた。OSAKA VOICE ACTOR STAGEという企画で、コロナ禍のもと活動が激減している小規模劇場を元気付けようとの趣旨であった。俳優、声優、脚本家達が集まり演劇や歌ってダンスなどを行なうとのふれこみ。演者は松竹系の俳優やその他いろいろと。脚本はテレビやドラマで活躍中のたかはCさん、作詞作曲はギタリストたくちゃん。
私はコロナのリスクを考えライブ配信でみようと思ったが、生の演技の方が人との触れ合いがあって良いのでは?と思い直し、千秋楽に出かけることにした。ライブハウスは阪神尼崎駅近くの地下にあった。20人で入場制限をしており劇場に到着した時には既にかなり盛り上がっていた。
演題は4本あり一番目の出し物が「ほめられて」だった。男女二人の俳優がステージに上がった。OL役の演者は会社の上司に企画書を提出したが何度もダメ出しを食らって気落ちしている。同僚の男性の演者がなんとか彼女を元気付けようといろいろ声をかける。今度は逆に失敗をしてしまった男性に彼女が話しかけて話が進行する。ふと彼女が「そのネクタイいいじゃん」と男を褒める。その一言で男は気を取りなして元気になっていく。人間関係をうまくやるには「褒めあうことが生活の潤滑油」になるのではないか、「褒めあうことを忘れていませんか?」ということが主題なのであろう。10分ほどの小話が終わってみると、ボケとツッコミのお笑いの世界とは少し違うなんとも言えない爽やかさが心に残った。
褒め合うことの大切さ。このことは頭でわかっているつもりだ。しかし、実際には相手を褒めることは結構難しい。身近な人との関係で考えてみてもいつの間にかそのことを忘れていた自分の姿に気がついた。
明日から小さなことでもまず褒めることから始めようと、帰路ハンドルを握りながらふと思った。朝から夜まで感謝の多い日曜日の一日であった。
M.F